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王子様のプロポーズ〜クロード編〜

第6章 契約

翌日


ユリはアトリエで生地の整頓をしているとクロードがやって来た。


クロード:「ユリ様、少々よろしいでしょうか?」


ユリ:「はい、なんでしょう?」


クロード:「これから一週間までの間にドレスを2着仕立てていただきたいのですが・・」


ユリ:「はい」


クロード:「こちらが採寸データとなります。」


ユリ:「どういった用途で着られるんですか?」


クロード:「ウィル様の婚約発表とパーティーでございます。こちらがその女性です。」


クロードはユリにウィル王子の婚約者の写真を見せユリは目を見開く。


その様子を見逃さないクロードは鋭く問いかける。


クロード:「どうかなさいましたか?」


ユリ:「あ、いえ・・綺麗な方ですね。彼女に合うデザインを考えるのが楽しみです。早速取り掛かりますね。」


クロード:「随分気合が入ってますね。ですがまた前の様に無理なさらないように。しばらく徹夜は禁止です。」


ユリ:「分かりました。気をつけます。」



クロードはそれ以上何も言わずに出て行った。




廊下を歩きながら考える。


クロード:「(ユリ様はセシル様をご存知なのか・・?それにウィル様の婚約者と言っても顔色1つ変えなかった。私の思い過ごしだったかもしれない)」


ユリの反応に事細かに見抜くクロードは内心ホッとした表情を浮かべる。


クロード:「(ん?何故私は安心しているんだ?・・・・いやまさか・・)」


自分の思いに気づき同様する。



一方のユリは早速スケッチブックにデッサンを始め直ぐにドレス作りに精を出していた。


ミシンでドレスを形にしていくうちにすっかり外は暗く深夜になっていた。



ユリ:「・・・・」


カタカタカタカタ・・・


🚪コンコン・・


ユリ:「・・・・」


カタカタカタカタ・・


🚪・・・コンコン・・


ウィル:「ユリ?入るよ?」


ウィル王子はノックしても返事が無いので勝手に入る事にした。


ユリ:「・・・・」


カタカタカタカタ・・・


ウィル:「ユリ?」


ユリ:「!」ビクッ


ユリはハッとして振り返ると直ぐ近くにウィル王子が立っていた。


ユリ:「あっ ごめんなさい!全然気付かなくて・・あの何か用事ですか?」


ウィル:「いや、ただ様子を見に来ただけ」



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