
oh!my honey!
第6章 six
メンバー全員での収録が終わった。
あの後、楽屋に戻ってきても、ぶすくれている大倉と動揺しまくりの俺、
遅れて来たヤスの元気のなさ。
理由を知らないすばる以外のメンバーからは、3人ともそれぞれ、かなり心配された。
収録でも、俺は自分で言うのもなんだが、珍しくすべりまくって大変だった。
そして、ヤスは今日も話してくれない。
俺も、ガンガン話しかけに行っているわけではないので、あまり強くは言えないが、
とにかく、ヤスは俺を避けている。
みんなが帰りの支度をする楽屋で、
すばるが話しかけてくる。
渋「…ヨコ、今日も諦めるんか?」
シレッと小声で痛いところをついてくるすばるに、思わず体がビクッと反応してしまう。
横「諦めるもなんも…」
また、ネガティブな発言をしかけた俺の頭に大倉の言葉が響く。
ちらりとヤスを見れば、帰る支度を終えて、楽屋を出て行こうとしているところを、マルのギャグに付き合わされて引き止められているらしい。
渋「あと……あいつがお前のことをあんなに睨んでるのはなんでですか?」
すばるに言われて振り向くと、
大倉が、目を細〜くして、それはそれはもうホンモノの人くらいに怖い形相でこちらを睨んでいて、
恐らくいつものように大倉を飯にでも誘おうとしているヒナも苦笑いしかできないくらいの状況で。
あぁ、僕はまた一つ勉強になりました。
四面楚歌とはこのことですか……
横「行ってもどうなるかわからへんけど、……このままでもしゃーないよな。」
ため息まじりに呟いた言葉に、すばるは軽く俺の背中を押して、
「アホ共はほんま手ぇがかかるわ。」
と、笑った。
