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第5章 揺らぐことのない思いを

(櫻井side)

ニ「櫻井さん…」

涙でぐじゃぐじゃの顔で俺を見上げた。

ニ「ワガママ言って…ごめ…」

二宮くんを力強く抱き締めた。

二宮くんがここにいる。
俺の腕に収まってる。

ニ「んくっ…ぅう…」

二宮くんは、俺に体を預けて再び泣きはじめた。
やっぱり、俺にはわからない。

二宮くんは、何に苦しんでいるのか。
なんで、泣いてるのか…。

「大丈夫だよ、俺がいるよ」

二宮くんを安心させる為に、背中をトントンっと軽く叩いてあげた。

ニ「櫻井さん…」

二宮くんは、俺の背中に腕をまわした。

「ん?」
ニ「ワガママ言って…ごめんなさい」
「ワガママなんかじゃないって。」

『頼れ』
って言ってたのは俺だし。

ニ「でも…来てくれてありがとうございます…」

二宮くんが、ぎゅっと腕に力をいれて更に体と体を密着させた。

ニ「…夜中にすいませんでした」

二宮くんは、俺から離れようとした。
けど、俺は離さなかった。

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