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第7章 確かな答えなんて

(櫻井side)

恋をするのは、どれぐらいぶりだろう。

智と別れてから、ずっとしてなかった。
それは、まだ心の中に智がいたからだと思う。

今だって、智のことを忘れたことはないんだ。
それだけ、俺にとって智は大切な人だったんだ。

ニ「櫻井さん、どうしました?」

俺の隣で寝転ぶ二宮くんが、裾をクイッと引っ張った。

「ん?ううん、なんでも」
ニ「そうですか?」
「うん」

二宮くんは、心配そうに俺を見ていた。

俺、また泣きそうな顔してたかな?

智のことを考えると、なんか泣けてくるんだよ。

ニ「…じゃ、おやすみなさい」

二宮くんは、クルっと寝返りをうって俺に背中を向けた。

俺はその背中に自分の体を寄せた。
二宮くんは、少し振り返って微笑んだ。

それを合図かのように、二宮くんを腕の中に収めた。

「二宮くん」
ニ「はい、なんですか?」
「好き」
ニ「俺も、好きです」
「ふふっ」
ニ「くふふ」

俺は、二宮くんの体温を感じながら眠りについた。

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