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第1章 風の通る坂道

(櫻井side)

「例えば…高校時代に戻るとかは?」
相「できますよ」

できんのかよ。

「ちなみにどれぐらい寿命なくなる?」

別に、信じた訳じゃない。
興味本意だ。

相「何歳ですか?」
「23歳」
相「へー、大野さんと同じだ」

…『大野』

相「あ、話逸れましたね。だとすると…高校一年で5年分の寿命が縮みます」

5年分!?

「そんなに!?」
相「まだいいほうですよ。もっと凄い人なんて50年分の寿命払ったんですから」

50年分!?
もう、死ぬだろ。

相「と、まぁこんな感じです」

なんだこの店。
いろんな意味で怖いんだが…。

相「過去に戻る以外にも、芸能人になりたいとかアイドルと結婚したいとか…。叶えられる願いのバラエティーは豊かですよ」

「瓶の中の、小さな粒は?」
相「飴です」
「飴?」
相「舐め終わってからこの店をでると願いが叶っている世界にいくことができます。」

世界?

「え?どういうわけ?」
相「だから、自分の理想とする世界に飛ばすんです。時間軸を微調整しながら理想の世界を作るんです」

て、ことは…。
ここも誰かの歪んだ時間軸?

相「まぁ、ここはしっかりした時間軸みたいですけどね」

…なんか裏切られた気分。

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