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第12章 無限の扉

(櫻井side)

「あー、涼しい」
二「ミネラルウォーター、飲む?」
「え?そんなのあった?」
二「家から持ってきた」

相変わらず、気の使える子だ。

「ありがとう、飲む」
二「ん。飲んでて」

ミネラルウォーターを俺に渡して、
俺の家から出た。

「どうしたんだろ…」

また、なにか取りに行ったのかな。

にしても、二宮くんが可愛い。

白いTシャツに灰色のスウェット。
…可愛い。

うん。思い出すだけで、可愛い。


てか…このソファーでしたんだよな。
昨夜のことを思い出した。

「ふっ、ふふっ…」
二「翔くん、キモいよ」

振り返ると、二宮くんが冷たい目を俺に向けていた。

「ヒ、ヒドイぞっ!」
二「くふふ、嘘だよ。ほんとは格好いいの俺はちゃんと知ってるから♪」

…うれし…ん?

「“ほんとは”?」
二「え?あはは…」
「やっぱり、キモいって思ってるのか」

ってツッコみながら、泣きそうになる。

二「思ってないって!ね?」

二宮くんが俺に駆け寄って、両肩を掴んだ。

「二宮くん、今日も可愛いね」
二「翔くんも、今日も格好いいね♡」

言わさせたようなものだけど、
俺は、嬉しかった。

だから、二宮くんを抱き締めた。

二「今日は、翔くん仕事休みだよね?」
「うん」
二「ごめん…俺、仕事が…」
「いいよ。頑張ってきてね」
二「ありがとう」

二宮くんと再び強く抱き合う。

そういえば、二宮くんってなんの仕事してるんだろう。

まだ、知らないことが多すぎる。

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