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第13章 二度とない瞬間を逃すな

(櫻井side)

「おはようございます!」
村「アホか、もう昼前やで。」
「いやー、朝から頭が…」
村「にしては、元気そうやけど?」

俺の体を舐め回すように見てきた。

「ふはは」
村「うわ、キモ」
「なんとでも言え」
村「あ、これ資料な。早く仕上げな部長にどつかれるで」
「その時は、山田に助けてもらうわ」
村「よー言うわ」

今日の俺は、一味違うぜ。

だって、同じ会社に二宮くんがいるんだからな。

山「あ、櫻井さん」
「おはよう、山田」
山「あの、なんか呼んでますけど」

山田がコーヒーをすすりながら、
部所のドアを指差した。

「うあっ!」

ついつい椅子から落ちそうになる。

二宮くんは、クスクスと笑っていた。

村「動揺し過ぎやろ」
山「大丈夫ですか?」
「あ、あぁ…」

俺は、立ち上がりスーツを整えてドアを開けた。

二「大丈夫でした?くふふ」

俺のスーツのゴミを叩いてくれた。

「ごめん、ごめん。なんか動揺しちゃって…」
二「翔くん、ニヤけすぎですよ」
「あ、見られた」
二「くふふ。あ、はいコレ」

二宮くんから紙袋を渡される。

「え?なに?」
二「お昼ご飯、お弁当忘れちゃったから…代わりです」
「わざわざ、買ってきてくれたの?」
二「はい」
「ありがとー!」
二「じゃ、また」

背中を向けて歩きだした。
そんな二宮くんを引き留めるように声をかける。

「帰るとき、メールか電話して」
二「はぁい♡」

振り向いて、にこっと微笑んだあと手を振ってまた歩きだした。

村「誰?」
「あー、可愛かった…な!村上」
村「ごめん、よく見てへんわ」

見とけよアホ。

山「コーヒー、飲みます?」
「あっ、ありがとう」

二宮くん、可愛かったなぁ♡

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