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元風嬢、でも良いじゃない。

第2章 新。

ある日の帰り、乗り換えで電車を待っていると、階段の方から声がした。



『え?なんでお前いんの?』



そこに居たのは、ルイだった。


『もしかして同じ方向?俺一回もお前見たことなかったけど。』




嗚呼、めんどくさい。



仕事にも慣れ、色々と人と話すようにもなったものの、未だにルイとはぎくしゃくしていた。






《そうみたいですね。》




話すこともないし、逃げるように車両に入って帰った。





他の人達とは、仲良くできるのに、彼だけはなんだか苦手だった。


仕事中もなんだか辛く当たられているのもわかっていたし、これを私はいつも石井さんに相談していた。でも


『あーまぁねー。ルイはねー。灰野さんにはまぁわからないよなー。なんか素直じゃないというかーまぁねー。』


と、わけのわからないことを言われるだけだった。



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