
君にクローバーの花束を
第7章 むっつ
ギター少年はなにかを握りしめていた。
『……百合がどんどん僕のことを忘れていくのはわかってたよ。それでも彼女は何度も僕の歌を聴きにきてくれた。何度も素敵な歌ですねって、笑って、いつもこのクローバーのしおりを渡してくれたんだ』
ギター少年は握りしめている、クローバーのしおりを見つめた。
『誰にも僕の声は届かなかった。だけど彼女だけには届いたんだ。……だから約束した日、僕は彼女に伝えたかった、僕の気持ちを、僕の歌を』
「それならこんなとこでくすぶってないで、今すぐ彼女のもとに行けばいいだろ!」
卓也がギター少年に向かって言った。
『……百合がどんどん僕のことを忘れていくのはわかってたよ。それでも彼女は何度も僕の歌を聴きにきてくれた。何度も素敵な歌ですねって、笑って、いつもこのクローバーのしおりを渡してくれたんだ』
ギター少年は握りしめている、クローバーのしおりを見つめた。
『誰にも僕の声は届かなかった。だけど彼女だけには届いたんだ。……だから約束した日、僕は彼女に伝えたかった、僕の気持ちを、僕の歌を』
「それならこんなとこでくすぶってないで、今すぐ彼女のもとに行けばいいだろ!」
卓也がギター少年に向かって言った。
