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君にクローバーの花束を

第7章 むっつ

「ライブまであとどれくらいですか?」


様子を見ていた祐司が、拓哉に振り返った。


「……1時間ですが」

「30分…いえ、15分。卓也さんを貸してもらえないでしょうか?」

「えっ…」


祐司の言葉に驚く卓也。


「彼は大事なボーカリストなので、危ないことはさせたくないのですが?」


拓哉と祐司の間の空気が張り詰める。


「大丈夫です、絶対危険な目には合わせません。それに…護ることが俺の役目ですから」

「……」

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