私 と 僕俺
第11章 17年待った初彼④
「なっ、ちょっ…小澤くん!」
腕を引っ張られて着いたのは
誰もいない裏道。
木がたくさん生えてる、
公園というには少しもっさりしたとこ。
『ここなら、誰も来ないよ』
この言葉が、
何を意味するか想像して、
一気に顔が熱くなった。
「小澤くん何を…」
『先輩、キス、してほしいんでしょ』
「…えっでもさっき…」
『もっと。たくさん。』
ちゅっ
ちゅぅっ…
「ぁ」
声が少し漏れる。
世間でいう、小鳥キス。
『かわい』
私はただ口を閉じていることしか
できなかった。
でも、閉じた口で
確実に小澤くんのキスを
受け入れてはいた。
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