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同窓生

第14章 ライバルの出方

リレーの選手に、

男子は、

敦、翔、梢、晶(水谷 晶 みずたにあきら サッカー部)。

女子は

美桜、夏海、理沙、知抄。

この八人が選ばれた。

昼休みを利用して、練習することになった。

順番を決めて、敦と美桜はアンカーになった。

ストイックな夏海は、昼休みもひたすら練習をしていた。

周りが少し心配するくらいに。

それは、美桜も敦も同じだった。

運動会は9月の最後の日曜日。

練習できる日は限られている。

他の演目の練習ももちろんある。

まだ暑い日が続いていた。

夏海に敦が話しかけた。

「佐伯?少し、頑張りすぎなんじゃない?大丈夫?」

「……いで。」

「え?」

「私に話しかけないで!」

夏海は、そう強く言うと、また練習に戻った。

夏海は、嫉妬に狂いそうだった。

敦の優しさに触れるたびに、隣にいられないのだと思い知らされて、ただ、ツラかった。

今は、一人になりたかった。

誰とも話したくなかった。

話したら、泣いてしまいそうだったからだ。

本当は敦の優しさに甘えたかったが、敦の前で泣いたところで何もしてもらえないことも分かっていた。

タオル一つ受け取ってくれないのだから。



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