同窓生
第16章 恋しくて……
「オレ、松葉杖拾ってくる。」
一言だけそう言うと、部屋から出ていった。
「ありがと。」
昌のことを、優しくて頼もしくて、カッコいいと感じた夏海。
毎日のように見舞いに来てくれるが、敦は常に美桜と一緒で、夏海もさすがに完全に諦めていた。
少し前から昌が気にかけていろいろしてくれることを嬉しく思っていた。
そう思うようになって、夏海は昌のことが気になっていた。
「杖、ここで大丈夫?」
昌が戻ってきてベッドサイドに置いてくれた。
「うん。」
赤い顔で頷いた。
「佐伯、お茶……」
そう言って、手渡してくれた。
「ありがと。」
受け取ると、手が軽く触れた。
こぼしちゃうからと意識して、頑張ったが、昌が、
「あ。ゴメン。」
明らかに意識していた。
お茶を一口、二口飲むと
「足、まだ良くならないの?」
昌が心配した顔で尋ねた。
「疲労骨折までしちゃったからね。まだ全体重はかけられないんだ。」
「そっか。」
「私がいない学校てどんな感じ?」
「ん?んーー……寂しいよな。佐伯さー、頑張り屋じゃん。すげー、尊敬する。頑張りまくったのにこの結果は残酷すぎるだろ。だから心配なんだけどさ。」
一言だけそう言うと、部屋から出ていった。
「ありがと。」
昌のことを、優しくて頼もしくて、カッコいいと感じた夏海。
毎日のように見舞いに来てくれるが、敦は常に美桜と一緒で、夏海もさすがに完全に諦めていた。
少し前から昌が気にかけていろいろしてくれることを嬉しく思っていた。
そう思うようになって、夏海は昌のことが気になっていた。
「杖、ここで大丈夫?」
昌が戻ってきてベッドサイドに置いてくれた。
「うん。」
赤い顔で頷いた。
「佐伯、お茶……」
そう言って、手渡してくれた。
「ありがと。」
受け取ると、手が軽く触れた。
こぼしちゃうからと意識して、頑張ったが、昌が、
「あ。ゴメン。」
明らかに意識していた。
お茶を一口、二口飲むと
「足、まだ良くならないの?」
昌が心配した顔で尋ねた。
「疲労骨折までしちゃったからね。まだ全体重はかけられないんだ。」
「そっか。」
「私がいない学校てどんな感じ?」
「ん?んーー……寂しいよな。佐伯さー、頑張り屋じゃん。すげー、尊敬する。頑張りまくったのにこの結果は残酷すぎるだろ。だから心配なんだけどさ。」