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同窓生

第17章 修学旅行

話に夢中で周りがどんどん出ていくのを見て、そろそろ出ようということになった。

次のクラスが待っている。

続きは部屋で!

となったのだが……

部屋に着くやいなや、知抄がのぼせたみたいで、気分が悪くなってしまった。

敷いてあった布団に寝かせ、本来なら体操着で寝るのだが、締め付けないほうが良いだろうということで、宿の浴衣を着せた。

そして、少し経って、だいぶ気分が良くなってきたというので、翔を部屋に呼んだ。

一緒に敦も来た。

理沙と夏海が梢と昌がいる部屋に行った。

消灯までは自由時間。

時間はたっぷりある。

「翔がずっと心配心配って言って、落ち着かないから、俺も一緒に着いてきたんだ。」

敦が話す。

『敦くん。少し、二人きりにしてあげよ?』

「そうだな。」

窓のほうの障子を閉めると、椅子とテーブルがある三畳ほどのスペースが現れる。

敦と美桜は障子を閉めて、椅子に座って、窓の外を見つめながら、話すことにした。

「のぼせるほど、何話してたの?」

敦が美桜に尋ねる。

『えっ?』

もしかして、何か聴いたのか?

美桜が見透かされているように感じた。

敦が意地悪そうに微笑む。


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