同窓生
第19章 敦と美桜の続き
「あ。えっと。ごめんなさい。敦くんが好きなの。」
うつむきながらやっとの思いで伝えた。
「石田……。そっか。敦と別れたら教えてくれよな。その時は一番に石田の彼氏、立候補するから。」
まだ手を離してくれないことに嫌な緊張を覚える。
グイッと美桜の手を引っ張り、望夢が胸でキャッチ!そのまま抱き締めた。
「石田……」
まるで周りが見えてない、望夢。
望夢は他の人たちに背中を向けているから、気にならないのかもしれない。
背が低い美桜の前にいるから、美桜からもあまり周りの様子は分からない。でも、視線とざわめきは嫌と言うほど感じる。
「やだ!」
美桜が離れようとするが、離す気がない望夢。
さらに周りがざわつく。
敦が駆け出し、グイッと引き離した。
「敦。」
「悪いな。オレのなんだ。」
敦がそう一言言った。
周りも静かに興奮してた。
『敦くん……』
美桜は一瞬で安堵。そして、“オレの”発言に胸が高鳴った。
「ゴメン。調子に乗りすぎた。」
二人に謝る、望夢。
「いいよ。分かったなら。」
そうは言ったものの、敦はまだ釈然としない。
『ありがとう、敦くん。』
美桜は敦に胸がキュンとしていた。
敦は人が見てる前で美桜を抱き締められたことが悔しかった。
敦は、美桜の方に振り向くと、美桜の後ろにあった壁に手をついて、美桜を見つめた。
壁ドンにドキドキが止まらない美桜。
「美桜……」
少し低めの声で名前を呼ぶ。
「好きだよ。」
みんなからは望夢と敦の背中しか見えない。
『敦くん……私も大好き。』
真っ赤な顔で少し上目遣いになる。
敦は美桜の頬を右手で軽く持ち上げた。
少し屈んで、
そのまま、
おでこにチュッ……
『敦くん!』
みんなからは敦の背中しか見えてないから何をしたのかは分からないが、
望夢には分かった。
キスをしてすぐに、
望夢の方に振り返って、
「美桜に触れて良いのはオレだけだから。よく覚えておいて。」
そう言い放った。
この出来事をきっかけに二人の関係は、自他共に知れ渡ることとなった。
うつむきながらやっとの思いで伝えた。
「石田……。そっか。敦と別れたら教えてくれよな。その時は一番に石田の彼氏、立候補するから。」
まだ手を離してくれないことに嫌な緊張を覚える。
グイッと美桜の手を引っ張り、望夢が胸でキャッチ!そのまま抱き締めた。
「石田……」
まるで周りが見えてない、望夢。
望夢は他の人たちに背中を向けているから、気にならないのかもしれない。
背が低い美桜の前にいるから、美桜からもあまり周りの様子は分からない。でも、視線とざわめきは嫌と言うほど感じる。
「やだ!」
美桜が離れようとするが、離す気がない望夢。
さらに周りがざわつく。
敦が駆け出し、グイッと引き離した。
「敦。」
「悪いな。オレのなんだ。」
敦がそう一言言った。
周りも静かに興奮してた。
『敦くん……』
美桜は一瞬で安堵。そして、“オレの”発言に胸が高鳴った。
「ゴメン。調子に乗りすぎた。」
二人に謝る、望夢。
「いいよ。分かったなら。」
そうは言ったものの、敦はまだ釈然としない。
『ありがとう、敦くん。』
美桜は敦に胸がキュンとしていた。
敦は人が見てる前で美桜を抱き締められたことが悔しかった。
敦は、美桜の方に振り向くと、美桜の後ろにあった壁に手をついて、美桜を見つめた。
壁ドンにドキドキが止まらない美桜。
「美桜……」
少し低めの声で名前を呼ぶ。
「好きだよ。」
みんなからは望夢と敦の背中しか見えない。
『敦くん……私も大好き。』
真っ赤な顔で少し上目遣いになる。
敦は美桜の頬を右手で軽く持ち上げた。
少し屈んで、
そのまま、
おでこにチュッ……
『敦くん!』
みんなからは敦の背中しか見えてないから何をしたのかは分からないが、
望夢には分かった。
キスをしてすぐに、
望夢の方に振り返って、
「美桜に触れて良いのはオレだけだから。よく覚えておいて。」
そう言い放った。
この出来事をきっかけに二人の関係は、自他共に知れ渡ることとなった。