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同窓生

第4章 朝練

朝練は月曜、水曜、金曜にある。

今日は金曜。

敦くんに電話する。

♪♪♪~

「もしもし?」

眠そうな声。

『敦くん!おはよ♪』

「美桜……おはよー。」

『朝練だよ?大丈夫?』

「うん。」

『何時に出る?』

「7時半で良いかな?」

『うん!じゃぁ、敦くん家に迎えに行くね♪』

「Ok!ちゃんと準備しとくよ!」

『じゃ、またね。』

「うん。」

モーニングコール、しちゃったー♪

身支度整えて、朝ごはん食べて、

『いってきまーす!』

「気をつけてね!」

二人に見送られて敦くん家に向かった。

走れば3分くらいかな?

ほんと、御近所さん☆

あっという間に敦くん家に着いてしまった!

ピンポン鳴らさなきゃ!

朝だし。きっとご家族、勢揃い……だよね?

緊張するなー。

えぇぇい!女は度胸だ!

♪ピンポーーン♪

「はーい?どちらさまですか?」

お母さんだ!

『おはようございます。石田です。敦くんいますか?』

「今行くよ!ゴメン!」

敦くんだ。びっくりしたー。

少しして玄関の扉が開いた。

「おはよー。」

『おはよ。』

「おはようございます。」

?お母さん!

『おはようございます。』

「ごめんなさいね。敦に彼女が出来たみたいだから、ちゃんと挨拶しておきたくて!」

『あっ!こちらからすべきなのに。すみません。』

「良いのよ。美桜ちゃんね?お会いするのはお久しぶりよね?」

『はい。そうですね。』

なんだろー?何言われるんだろー。

緊張するよぉ。

「敦と、仲良くしてくれて、好きになってくれて、ありがとう。これからもよろしくね。」

そういって、敦くんのお母さんは素敵な笑顔を見せてくれた。

『……はい!』

「一つだけ、良いかしら?」

なんだろ?

『はい。』

「敦が気を付けなきゃいけないことだけど、美桜ちゃんも協力してね?」

『?』

「母さん!良いって!朝からー!///」

敦くんが慌てる。

「大事なことよ!」

そう言って、何やらグレーのビニール袋を私に渡しながら、

「避妊だけはまだしっかりしてね!」

はっきりそう言った。

「ゴメン!!母さん!分かったから、これは部屋に置いておいて!これから朝練だから。」

敦くんがそう言いながらビニール袋をお母さんに返した。

「分かったわ。」

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