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同窓生

第5章 それぞれの思い

六人でワイワイ話ながら食べて、みんなでゲームした。

そのあと、

「なぁ?敦と石田はもうセックスした?」

と言う、梢くんの突然の発言にみんな

「えっ?」

「何?」

「はっ?」

と、言葉を失った。

「なぁ?したの?」

再び聞く梢くんに敦くんが

「例えしたとしても、それは女子の前で言うことじゃないだろ!」

ピシャリ!

切り捨てた。

さすが!!

でも私はもう、顔が真っ赤になってた。

「そうだよ。お前、急に何言い出すわけ?」

と、翔くん。

「いやー……俺も好きなやついるからさ。けっこうアピールしてんだけど、なかなかヤらせてくれなくてさ。」

と、続ける梢くん。

「ん?梢の相手は佐野だろ?」

佐野は理沙の名字。

そう聞いたのは敦くん。

「だって怖いじゃない?」

と、理沙。

「痛いって言うしね。」

知抄が言う。

「そこなんだよ!ずっとそう言っててヤらせてくれないの!俺は理沙を大切に想ってるし、一時の気の迷いなんかじゃないし、すっげー好きだから、抱きたいって思うの普通だろ?な?敦!」

何?相談事?

梢くん、いつもふざけてて、イタズラっ子で、楽しければ良い!って感じだと思ってた。

理沙と付き合い始めたのは最近。

理沙から告白した。

理沙はサバサバしてて、正義感強くて、でも可愛い物が大好きで、、、。

ある日、いつもふざけてて、笑顔が多い梢くんが、飼ってたペットが朝死んじゃったってものすごく落ち込んでるはずなのに、笑いながら言ってて、それを見て理沙が、悲しいときは悲しい顔をしないと疲れちゃうよ!と、言ったのがきっかけで、二人の距離が縮まった。

それから梢くんは理沙にだけ本当の気持ちを言うようになったんだって。

今では私たちにも言ってくれるようになったけど、梢くんにとって理沙は心が安らぐ場所みたい。

「そういう雰囲気とかだって、俺はけっこう作ってきたじゃんか!全然のってもこないのって、理沙は俺のこと好きじゃないの?」

梢くん、本当に悩んでるんだな。

「違うよぉ。本当に怖いだけなの。」

理沙が珍しく下を向いてる。

「美桜?痛かったか教えてあげなよ。」

敦くんが耳元で囁く。

耳、弱いのにっ!

『ッ!言えないよぉ。』

一瞬、声、出そうになったけど、堪えて、そう言った。

「じゃ、俺達がヤったことは言っても良い?」

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