無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「翔くんは好きな人いるの？」

「山崎は？」

「質問を質問で返すのはダメー！」

「そっか。好きな人いるよ。山崎は？」

「私もいるよ。」

二人は顔が真っ赤。

そんな会話をしているとは知らず……

どうしたんだろー？

って、こんな会話だもん。ついていけなくて困ってるんだろうけど。

私だって恥ずかしいし。

「だれ？翔くんが好きな人って……だれ？」

「今言うの？」

「うん……教えてほしい。」

「そうか……。心の準備がなぁ。」

「……」

「すげー緊張……」

「やっぱ待って！」

「なんで？」

「うーん。聞くの怖いなー」

「自信持てよ」

「え？」

「俺は山崎のことがずっと前から好きだよ」

「翔くん……」

「山崎の好きな人って、俺？」

「そうだよ！私、翔くんのこと好き。」

「俺と付き合って？」

「うん！喜んで！」

二人が急にガシッて抱き合うから、

「何？」

「どうした？」

「マジ？」

『えっ？』

時が止まった！

そして、キスした！

『えっ？』

「えーー？」

なんで？

知抄と翔くんて好き合ってたの？

二人とも相談するタイプじゃないから全然知らなかった。

チュッ

チュッ

……

キスが止まらない……

これ、部屋から出ていった方が良くない？

そう言おうと敦くんの服の裾を引っ張ると、

チュッ

チュッ

と、理沙と梢くんもキス！

うそ？

敦くん？

みんなそれぞれの世界にはまってしまった？

「美桜！」

敦くんが両手で頬を包む。

見つめる時間が幸せを運んでくれる。