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同窓生

第7章 宿題

なーなー!

ねーねー!

みんながしつこいもんだから二人は困って、

「し、してない、よ。」

どもりながら翔くんが答えた。

「えー?そーなの?なんで?」

「タイミング?」

「場所?」

みんなが口々に聞くもんだから、また二人は困って、

「うん」

知抄が頷く。

「俺たちあれから何回やったか分かんないよな、理沙?」

「別に言わなくて良いじゃん!」

理沙が真っ赤な顔して声をあげる。

「はまった感じ!」

「だから、言わなくて良いよッ!」

理沙の必死さに大笑い。

「敦たちはどうなんだよ?」

梢くんが話題をふる。

『え?』

実はあれから、会うのは今日が初めて。

「いや、俺たちはあれからしてないよ。」

敦くんが素直に答える。

「え?そーなの?」

梢くんが意外そうな表情で言った。

「もう、なんかいろいろしてるのかと思った。」

理沙が意味深なことを言う。

『何?いろいろって?』

「え?何でもないよ。」

スルーしようとする、理沙。

「なんだよ?」

敦くんが追い討ちをかける。

「あ!分かった!」

梢くんが言う。

「言わなくて良いから!」

理沙が阻止しようと頑張る。

「聞いてみようぜ?」

「えー?」

「なに?」

「聞かせてよ」

「宿題終わったら!」

と言うことで、ちゃっちゃか鉛筆を運ぶ……

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