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同窓生

第13章 新学期

長い二学期が始まった。

二学期は大好きな運動会がある!

今日は個人で出る、リレーの選手と持久走の選手を決める。

リレーの選手はタイムで決まるから、今日の体育で、測定してからになる。

これから、記録会だ。

美桜と敦と理沙は、陸上部。

梢と翔はサッカー部。

知抄はバスケットボール部。

みんな運動部なので、それなりに足は速い。

特に敦と梢は県大会の記録も持っている。

美桜も走るのは大好きだ。

ストップウォッチの音でさえ聞こえてしまうくらい、集中する。

「位置について……よーい……」

ピーッ!

ホイッスルと同時に駆け出す。

敦、梢、翔。

一組5~6人で走る。

『敦くん!』

風のように速い敦の姿にうっとりする美桜。

他の女子もキャーキャー言っている。

カチカチカチッ!

ストップウォッチを押す音が聞こえる。

「時田、益田、矢島の順な。」

体育の大井先生が伝える。

「敦くん、すごーい!」

「さっすが!」

「カッコいいねー!」

クラスの女子が口々に誉めちぎるのが聞こえた。

「敦くん!これ、使って?」

クラスの女子でモテる方の、佐伯夏海(さえきなつみ)がハンドタオルを持って差し出した。

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