言葉で聞かせて
第8章 猫に恋敵
「はい!」と再び良い返事をした森改め流に今度は店内の案内をしてやる
「ここが控え室、こっちが俺らスタッフ用のトイレ、あっちが客用。あっちは何があっても使うなよ」
「はい、わかりました」
一通り案内を終え、控え室に戻ると店内にいた他のホスト達が何人か寄ってきた
「へぇ、こいつが新入りねぇ」
「小さ……」
「ぇえ〜!?可愛い系なの!?俺と被るじゃん!もぉ〜」
うぜぇ
けどまぁちょうどいいか、とそのまま紹介してやった
「そこのタバコふかしてるヒゲのオヤジが斎藤さん」
「おう。俺はまだ現役だぞ?よろしくな」
「んでその横の愛想悪いのが中野」
「…愛想ないのはお前もだろ」
「最後のそこのちっせぇのが内藤だ」
「小さいのは売りなの!よろしくね」
まだまだ店に所属しているホストはいるんだが、とりあえず近くにいるのがこいつらだけだからまぁ、いいか
「ねぇ流星さん!初めて!俺!後輩!」
「あぁ、そうだな。おめでとう」
今まで一番の新人だった内藤が後輩の誕生に喜んでいるのを讃えつつ頭を撫でてやると「わぁい」と笑う
ふむ
「いい出来になってきたな。お前のキャラ」