言葉で聞かせて
第8章 猫に恋敵
散々口内を舐めまわして口を離すと、悠史が閉め忘れた扉から入る僅かな光で俺たちの混ざり合った唾液が千秋の唇の上で反射する
「エロ……」
それを舌で舐めとってから首筋にキスを落とす
更に移動して肩、脇、肩甲骨、背骨とたくさんの場所を赤く染めていった
きっと悠史が前にもたくさんの跡を残しているだろうから千秋は暫く人前で身体を晒せねぇな
なんてぼんやり考えて
いやいや
人前で裸晒す機会なんかあってたまるかよ
誰にも見せねえ
なんて独占欲がこみ上げてきた
俺が背中中にキスをしている間悠史は千秋の腰をあげさせてスウェットを脱がしている
そして下着まで全部脱がすと悠史が口元を抑えて静止した
ん?
なんだ?
「悠史?」
よく見ると悠史の顔は真っ赤に染まっている
前後の悠史の動きから考えて原因は……股間?
凄まじい期待感を胸に千秋の前面に移動して見ると、俺が移動するまでに千秋が両手で隠してしまった
「おい。手、どけろ」
俺が言っても千秋は真っ赤な顔を左右に大きく振るだけで手を退けない
俺だけ見れねえとかねぇだろ
腕の隙間から乳首を弄って千秋の力を緩ませる