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言葉で聞かせて

第8章 猫に恋敵

「ど……ーー」


どういったご関係というのはどういう意味?と聞こうと思って口を開けるけど、勢いづいた流くんは僕を遮って話し続けた


「お、お付き合いされているんでしょうか!?それならっあの……ああいう……他の人と、仲良くするのとか、良くないと思います!!」


言っちゃった、という風に赤い顔で俯く流くんに対して、僕は頭の中に大量のはてなマークを浮かべる


お付き合い?
誰と誰が?

僕と敦史が?


い、や……

いやいやいやいやいやいや


「まっ、待って流くん」
「はい」


流くんは僕に何かされるとでも思っているのか強い意志を持った目を僕の方に向けた


「僕と敦史はただの兄弟で、付き合うとかそんなことはないよ?」


僕の言葉に、流くんは首を振る


「?」
「良くないです……そうやって誤魔化しても僕にはわかってますから!」


兄弟でそういった関係を持つのが悪いと言っているのではありません!と流くんは机の上で手をぎゅ、と握った


「僕は、流星さんを悲しませるような行動をとるのはどうかと言っているんです!!」


あぁもう
何この子

すっごい頭痛い


僕は「いやいや、だからね」と続けた

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