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言葉で聞かせて

第13章 言葉で聞かせて


でもいつまでもこの手で逃げるわけにもいかないし


「どうしよ……」


普段なら滅多に言わないんだけど、追い詰められたこの状況に思わず独り言を漏らして気がついた



僕、いつの間にエリカさんを拒む前提で話をしてるんだ

心のどこかで暫く我慢すればいいって考えてた
敦史の助けを期待してるのかな


「ははっ……」


そんなの、無理に決まってるのに

ばか


もう何も考えたくなくて、僕は薬に侵された本能のまま身体を起こした

落ち着いて見てみればベッドヘッドの固定に固定されていた両手はなんとか解けるようになってる

それを解いて、手を自分の中心に


「……っん……は……」


気持ち……


自慰なんてどのくらいぶりかな

さっきのエリカさんからの刺激と、今の自分の手の刺激でぐちゃぐちゃに濡れたそこから卑猥な水音が部屋に響く


「ふ……んん……っ」


微かに声を漏らしながら夢中で上下に擦る

たまに先端を指先で抉って、括れた部分を指で締め付ける


あ……も、イく……っ


「……っはぁ……く、ん……っ」


びくん、と何度か大きく揺れた身体と共に自分の手に白濁を吐き出した


「はぁ……っ、はぁ……っ、はぁ……っ」


手を拭いたら、このまま寝てしまおう
もう本当に何も考えたくない

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