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言葉で聞かせて

第13章 言葉で聞かせて


「僕……ですか……?」
「当たり前だろ。いい加減気づけよ。俺たちの行動は全部お前が原因なことが多いんだぜ?」


横の悠史さんが同意の意味で頷いている

そして


「それでは、行ってきますね」
「ちゃんと寝てろよ」


と2人は出て行ってしまった


あぁ、本当に行っちゃった


「うぅ……」


寂しい
今日一日殆どひとりぼっちだったから

どっちかくらいいてくれてもいいのに


「……」



いや、やっぱり2人ともいて欲しい
ご飯も食べたいけど、一緒にいる時間って何より大事だよね

早く帰ってきて



「ほら千秋、起きろ」
「千秋さん、出来ましたよ」
「……」


2人が台所にいる間ずっと聞こえてきた仲の良さそうな話し声に、仲間はずれにされたっていう気持ちは強くなるばかりで

料理が出来上がって2人が帰ってきた頃には僕のヘソはすっかり曲がりきっていた

頬を膨らませて拗ねていると、ベッドに腰掛けた敦史さんに片手で僕の膨らんだ頬を潰される


「何むくれてんだよ」
「ゔぅ……だっで……」


話しにくいから、話してください敦史さん


「千秋さん?そんなに怒らないで、ご飯食べましょう?」

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