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missing☆ring【完】

第6章 最期の時。

「あっけねーな」




典幸が真っ青な空に昇る白い煙を見上げなからタバコに火を付けた。



そのタバコの煙は陸を追いかけるように、空へと上がって行く。
だけど、陸に追い付く前に消えてしまった。




「本当だな」




小林も空を見上げた。



本当にあっけないね。


陸のあの大きな体も、陸の優しい想いも今はもう白い煙だ。








ユラユラと真っ青な空へ吸い込まれて逝く。









スローペースの陸のようにゆっくりと……




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