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missing☆ring【完】

第5章 1年前。

「裕実……」



陸の視線を感じる。



「ごめん」



そう呟くように言ってから、私は陸に体ごと向き合った。



「私……陸の、……」












…………ことが好き。



その言葉は陸の唇に塞がれた。



突然の陸の温もりに戸惑いながらも、陸の背中に腕を回した。



ずっと、ずっと好きだった。
本当は陸にずっと触れたかった。
陸に触れて欲しかった。



それは楽しいと笑い合う友達としてじゃなく、
贅沢な関係でもなく、



ただ、純粋に好きと言う気持ちだけで、それを許される関係になりたかった。


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