
いつか手をつないで歩こう
第7章 二人の間で
ドアを開けると明かりがついていて、びっくりする。
「ただいまー。浩輔、帰ってくるの早かったんだね?」
浩輔はテレビを見ていたが。
「何してたの?今まで」
なぜか機嫌が悪そうだった。
私をじろっと、こわい目で見つめた。
「遅くなってごめんね。会社の人から食事に誘われて、行ってきたの」
「男?」
「そうだけど…」
「で、その男と付き合うの?」
やっぱり怒ってる…!
「何言ってるの、付き合うわけないでしょ?」
「何で付き合わないのさ?せっかくのチャンスじゃん。そしたら俺も、安心して彼女作るし」
「浩輔?何よその言い方」
いたたまれない空気が流れた…。
