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Love Song ~キミに捧げる歌~

第2章 彼女の誕生日


「…知りたい?」
「まあ…。 知りたいっちゃ知りたいかな。」

「私の好きなその人は、格好良くて、頭が良くて、運動神経が良いの。」
「そんな完璧な人、居るんだ…。」
「…でも、私が好きになったのは、その完璧な所じゃないの。」
「えっ?」
「彼の優しさと、いつも見せてくれる優しい笑顔に惹かれたの。」

…ん? 「いつも」?

「その人の名前は、岩田剛典。 私のベッドに座っている人よ。」
「そうなんだ~…。 …って、えっ!?」
…俺!? 俺なの?

「…こんな病人に好かれるなんて、嫌かもしれないけど、私は、剛典君の事が好きだから。」
彼女は、そう言いながら顔を真っ赤にしていた。

俺は、そんな彼女にぐっと近付いた。
「えっ? 剛典君、ど、どうしたの?」

「俺も、恋歌ちゃんの事好きだよ…。」
俺はそう言いながら、恋歌ちゃんの唇に触れるだけの軽いキスをした。

「えっ!? な…、急に…!」
「あ、ゴメン…。 可愛かったから、つい…。」
「…もう。 …そう言えば、さっき、何て言ったの?」
「えっ?」
「だから、私に、その…。 キ、キスする前!」
「えっ? …あ、うん。」
「何?」
「俺も好きだよ。 …って言ったの!」

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