Love Song ~キミに捧げる歌~
第1章 運命の出逢い
「あなた、あそこの学校の人よね?」
「うん。」
「初めまして。 私は恋歌。 …あなたは?」
「あっ、俺は剛典。」
「剛典君、っていうんだ。 宜しくね。」
「こちらこそ、宜しく…。」
「うん!」
そう言うと、彼女はベッドに戻り、歌を歌い始めた。
彼女は、今世間で流行している曲から、小さい子供でも分かる童謡まで、色々な歌を歌っていた。
彼女が歌うのに合わせて、小さい子達も一緒に歌っていた。
彼女の歌はとても上手く、「将来歌手になれるのでは?」という位だった。
その後、1時間位彼女と喋ったり、歌ったりした後、皆それぞれ帰って行った。
「…剛典君は帰らないの?」
彼女が、不意にそう言った。
「えっ? …あ、ごめん、邪魔だったよね。」
「いや、別に。 …ココに居たいなら、居てもいいよ。」
「…有難う。」
「…逆に、居てくれた方が助かるかも。」
「えっ?」
「あ、いや…。 …ただ、こんな広い病室に1人でいても寂しいだけだし。」
「そうだよね…。」
「うん。」
そのまま、俺達はほぼ同時に外を見た。
「恋歌ちゃんって、外見てない?」
「えっ? …ああ、気付いてたんだ。」
「うん。 学校でも話題だよ?」