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KAGO

第2章 思い出のN町

「…っ…」

ふと視線を感じた。
すぐに周りを見渡してみたが、誰もこっちを見ていない。


(気のせいか…)


正面に向き直ると、今度は音が聴こえてきた。


(ピアノの音…?)


ボリュームのつまみを徐々にまわすように、音はどんどん大きくなっていく。
まるですぐそばにステレオがあるかのようだ。

優雅でゆったりとした曲…。
目を閉じると、あの光景が浮かんできた。


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