テキストサイズ

KAGO

第2章 思い出のN町

保健室のドアの前までくると、微かに人の声が聞こえてきた。

「……あぁぁっ……」

女性の甘ったるい声。


美咲が無言で僕の袖を引っ張った。
ほんのり頬を赤らめ、困った顔をする。
再び女性の声が聞こえてきた時、僕はやっと察することができた。
僕と美咲は足音たてずにその場から離れた。


(信じられない…あんなところで…)


そういう性癖なのだろうか。
男を非難する一方で、なぜか下半身は反応してしまっていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ