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KAGO

第5章 告白

「…ただ配達の荷物運ぶのを手伝っただけだよ」
「…ほんとに?」


僕は教室に誰もいないのを確認すると、美咲の頬に手を伸ばした。

「誰でもいいわけじゃないよ」

真剣に美咲を見つめる。


(僕の想い人は……君なんだ)


「圭介…」

頬に手を添える僕の手を、美咲は愛しそうに触れた。

瞳を潤ませて、頬を赤く染める美咲。
心臓が高鳴った。


「美咲…」


二人の距離が縮まった…


その瞬間、




バアアアアアンッ!!




突然ピアノの鍵盤を思いきり叩く音が鳴り響いた。


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