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KAGO

第5章 告白

「なっ…なんだ?」

「ピアノ…まさか…」


美咲は何か思い付いたような表情をした後、教室を飛び出して行った。


「美咲!」


僕も後を追いかける。


美咲の足は思ったよりも速かった。
方向的に音楽室だろう。
音楽室まで来るとドアが少し開いていた。


「……もう少し我慢して……」


美咲の声が聞こえる。
誰かと話してるみたいだ。

ドアの隙間から覗くと、ウェーブがかかった髪の長い女性がピアノの椅子に座っているのが見えた。

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