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泣いて、笑って、恋をした。

第2章 act1






携帯の向こうからコールが鳴る。




微かに聞こえるもう一つの音。




周りをキョロキョロ見渡すと、カウンターの端のレジの所にチカチカと光っているピンク色の携帯が見えた。



それは母親の携帯。





携帯を切り「お母さん?」と声を出した。
それに答えたのは鳴り続ける雷。




それが無性に私を気弱にして行く。
何の根拠もないのに、どんどん不安な気持ちが増えて行く。






「お母さん!」




その不安を消すように大声を上げた。




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