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泣いて、笑って、恋をした。

第2章 act1






さっきまでの出来事がなかったように、人はまたそこから離れるように歩き出す。




残されたのは
私と彼だけ……




車が見えなくなると彼が振り向き、私を品定めするような視線を向ける。
さっきの男の血が付いている手が、彼のライダースジャケットのポケットをトントンと叩き、





「誰か死んだのか?」




と視線が私から胸元にまだある黒い物へと移った。




彼の視線の先に私も視線を向けた。
そこにはまだ喪主とかかれているものがある。




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