Voice
第4章 初めての経験 *
ガチャッ…
風呂のドアを開けると雅紀は湯船に浸かっていた。
「遅かったね?」
「ごめんね、電話入って…」
「ふーん、そっか。」
「シャワー使うね」
「どーぞ。」
なんとなくぎこちない会話をして俺はシャワーを浴びる。
体を洗っていると
「翔ちゃんって…綺麗な肌してるよね」
なんて褒めてくる。
「そうかな?普通だと思うけど…」
「普通じゃないって。色も白いしムキムキだし…」
「なんだよさっきから…」
そう言うと雅紀は湯船から上がって
「ッん…ぁ…ッ」
強引に俺にキスをしてきた。
訳がわからなくて俺は雅紀を押して離した。
「いってぇ…ッ」
「何すんだよっ!雅紀どうしちゃったんだよ!!」
少し大きな声で尋ねると雅紀は不思議な笑みをみせた。
「なんの仕事か…教えてあげるって言ったよね?」
「あ、まさっ…ンン…ッ」
そして再び俺にキスをする。
壁に追いやられ身動きが出来ない。
「翔ちゃ…カラダに教えてあげるよ…」
そう言って雅紀俺の口内に舌を入れてきた
「やめ…やめろっ!」
「そんなに嫌なら…俺を殴ってでも逃げればいいじゃん…なんで逃げないの?」
雅紀は怪しげに笑って聞く。
「それは…」
何故か俺は答えられなかった。
そこまでして拒むほど嫌ではないのかもしれない。
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