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第12章 僕の理想も

しばらくすると、泣いたまま起き上がった。

「二宮、だいじょ…」

ニ「櫻井さん……」

目を細めて、幸せそうに笑ったんだ。

「に、二宮?」

戸惑う俺をよそに、抱きつかれた。

「うおっ!」


ニ「櫻井さん…ぎゅって…」


上目遣いで、俺を見た。
しかも、さっきまで泣いてたから目が潤んでて……

ニ「ぎゅって……」

そう言って、俺の体を更に強く抱き締めたんだ。















ドキッ















は?


なんで、ドキッとしてるの?



ニ「……んぅ…」



二宮の体が、後ろに倒れていく。


「え、ちょ…はぁ!?」


顔を覗きこむと、また寝ていた。


……んだよ。
寝惚けてたのかよ…。


「はぁ……」


落ち着いたはずなのに…。


どうしても、あの笑顔が忘れられない。


「………はぁ」



駄目だ。
このままじゃ、好きになる。

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