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第13章 風は追い風

「お前、聞いてたのかよ…」

呆れて何も言えないわ。

松「え、彼女なの?」

「だったら、なんだっつーの」

潤を追い越し、歩きはじめる。

松「え、いつの間に彼女!?」

本当に驚いた顔して、
俺に付いて歩いた。

「そんな驚くことじゃねぇだろ」

松「え、でも、翔に彼女?」

「でもとか言うなよ」

潤ってなんで俺を下に見たがるんだろ。

松「でも、学生だったら……」

言葉が止まったから、
潤の方を見ると軽蔑するような目を俺に向けてきた。

「…なんだ、その目は」

松「ロ、ロリコン?」

「バッカ!ちげぇよ!」

思わず、潤の頭を叩いた。

松「殴る必要ないだろ!」

「うっせーな、盗み聞きしてたお前が悪いんだろうが」

松「うっ…」

「俺、ちょっと早めに帰るわ」

松「彼女、どうかしたの?」

「早退だとよ」

オフィスに戻ると、
女性社員のお熱い視線。

相変わらず、潤はよくモテる。

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