テキストサイズ

チェックメイト

第2章 君の体温 乗せて

はぁ…。
全く聞こえてないじゃん。

ニ「サイズ?分かってるよ」

どうやら、きりのいいところまでゲームが終わったようだ。

「二宮」

ニ「ん?」

「行くぞ」

車を止め終え、店内へと足を進めた。


ニ「櫻井さんっ、コレも欲しい」

黒いスウェットをカゴにボンボン入れていった。

「お前、俺そんなに金持ってな…」

ニ「大丈夫だよ、合計で一万もいってないから」

「は?」

こんなにカゴいっぱい入ってて?

ニ「うん、会計しよ」

手を引かれて、レジに通していく。

「嘘だろ…」

合計は、本当に一万未満だった。

ニ「えへへ、正解♪」

コイツ、金の計算だけ早いな。

まだ、二宮のことは知らないけど、
何となくそう思った。

ん?
“まだ”ってなんだ?

これから、知る予定なんてないのに。

ニ「はい。袋には入れたよ」

俺が、ゴチャゴチャ考えてるうちに
二宮は、買ったものを全て袋に納めていた。

「あ、あぁ…ありがとう」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ