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チェックメイト

第2章 君の体温 乗せて

ニ「お邪魔しまーす」

ぴょんっと跳ねて、家に入って行った。

「おいっ!荷物ぐらい持ってけよ!」

そんなことを言っても、はや走りでズカズカと入って行く。

ニ「櫻井さんのエッチ!」

第一声がそれかよ。
てか、なに見つけたんだよ。

「なんだよ、もう…」

ニ「なにコレ!」

目の前に愛読しているエロ本が…。

「えっ!あ、コレは…その…って、返せよ!」

ニ「俺に謝って!」

「なんでだよ!」

ニ「恋人だから♡」

思いっきり頭を叩いてやった。
そしたら、その場にうずくまった。

「クソガキ!」

二宮の手から本を取り上げて、ごみ袋にいれる。

そのまま、部屋に散らばってるごみをそのごみ袋に突っ込んでいく。

「お前、うずくまってないで掃除手伝えよ。」

高校生の癖に、弱いんだな。
反抗期かと思ってたのに。

「二宮」

ニ「触らないで!」

肩に手を置いただけで、分かった。

また、震えてる。

「二宮…」

ニ「来ないで!やめて!」

叩かれた右手がヒリヒリと痛む。
俺は、その場に立ち尽くしていた。

「二宮、大丈夫だ」

肩に触れる。

ニ「嫌だっ、離して!」

俺の手を振り払おうとする二宮の肩を抱き寄せた。

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