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第16章 まるで光のwave

二宮がネクタイを結んでる間、
少しだけ時間があったから何かと書き込まれているカレンダーに目を通す。

1月9日(金)『長期休み終了*』
1月12日(月)『学校開始』

なんだ、この『*』のシールは。

1月25日(土)『誕生日*』

え?俺って意味?
名前書くのすら面倒なのか。

まあ、確かに画数、多いし。
しょうがないか。

毎日、シールが貼ってあった。
白米のシールか、パンのシール。

アイツ、シール好きなのか。

……いやいや。
何かしらの意味があるはず。

「ご飯?パン?」

二「櫻井さん、なにしてんの?」

振り返ると、俺の鞄にハンカチを入れている二宮と目が合った。

「お前さ、シール好きなのか?」

二「はあ?急になに言ってんの」

「いや、何でもない」

二「でも、好きっちゃ好き」

「え?」

二「シール楽じゃん。絵文字的な」

「あー」

なるほど。
確かに、楽かもしれないな。

二「よし。遅刻するよ?早く行こ?」

鞄を俺の手に握らせて、
そのまま玄関に駆け足で行った二宮を
俺は慌てて追いかけた。

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