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第17章 星がじわり

(櫻井side)

潤にコピー機を直してもらった。

松「これだから、機械音痴は…」

『これだから、仕事バカは……』

朝、ケンカをする直前に二宮が言った言葉。

松「ほら、もう定時なるから。早く仕事済まして帰ってよ」

「はぁ?」

松「彼女さんと、ケンカしたんだろ?だったら、早めに仲直りした方がいいと思うよ?」

「は?なんでだよ」

松「他の男に持ってかれるぞ」

そう言って、コピーが終わった資料を俺の机に積み重ねる。

松「ほら、あと30分もないよ?」

時計を見ると、9時まであと30分も時間はなかった。

「……急ぐ」

もしかしたら、気まずさに耐えられなくなって家にいないかもしれない。

早く、家に帰って二宮がちゃんといるか確認をとらないと。

俺が好きなアイツを失いたくない。
ちゃんと、言葉にして伝えよう。



『俺は、お前を“ついで”なんて思ったことは一度もないよ』



こう言ってやろう。
嬉し涙でも、流させてやろうか。

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