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第17章 星がじわり

初めて、二宮が車に乗ったときは鞄からゲーム機を取り出してゲームしてた。

今では、俺との時間を大切にしてくれてるんだな…。

「二宮」

ニ「はい」

「ありがとな、会社まで来てくれて」

わざわざ、会社にまで来てくれて…
気まずいの嫌だったはずなのに。

ニ「いや、暇だったから」

「嘘つけー」

ニ「嘘じゃないし」

「そう?」

素直じゃないな。
まあ、そんなとこも可愛いけど。

「なあ、二宮」

ニ「ん?」

「あと、何回ケンカ出来るかな?」

ニ「…しらないよ」

「最初で最後だったりな」

きっと、俺は確認したいんだ。
二宮がどれだけ、俺の傍にいてくれるのか。

ニ「櫻井さん、回りくどいよ」

「え?」

ニ「俺のこと好きなんでしょ?
だったらずっと傍にいればいいじゃん」

お前は、いつからそんなことを言うようになったんだ。

ニ「ケンカも、数えきれないくらいすればいいじゃん。」

こういうストレートな言葉が、
俺を甘やかしてる。

ニ「ね?櫻井さん」

そんなこと言われたら、
返事なんて決まってるだろうが。


「おう」

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