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第3章 季節の中に

(櫻井side)

やばい、なんか変なこと言った。
目の前で、二宮が硬直してる。

ニ「ねぇ」

「は、はい」

ニ「それって…どーゆう意味?」

い、意味?
意味ですか…。

ニ「俺には、櫻井さんがいるの?」

更に問い詰められる。

「いや、それは…その…」

チラッと目を二宮を見た。

「は?」

両頬を手でつねっていた。
痛いのか、目には涙を浮かべていた。

「お前、痛いならやめと…」

ニ「痛く、ないよ」

ズズッと鼻を啜った。

「いやいや、泣いてんだろ」

泣いてる二宮の両手をゆっくりと外して頭を撫でてやった。

「大丈夫か?」

ニ「櫻井さん…」

「んあ?」

ニ「もっと撫でて…」

さっきまで頬が赤かったのに、
今では顔が真っ赤になっていた。

「…しゃーねぇな」

両手で髪の毛をわしゃわしゃした。

何か言ってくるかと思ったけど、
そんなことはなくて。

ただただ、顔を赤くしながら俯いて

……微笑んでた。

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