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第20章 二人だけの記憶

(櫻井side)

俺の方が大切?

なんて可愛いことを
言ってくれるんだ!

その場が公共の場と忘れて、
二宮を思いっきり抱き締めた。

ニ「な、なにしてっ!」

「二宮ー、可愛いー」

頬をスリスリ擦りあわせて、歩く。

?「あれ?和也くん?」

後ろから声をかけられた。
しかも、二宮に声をかけている。

ニ「え、あっ……」

気まずそうに二宮が、目を逸らして俯いた。

「どちら様ですか?」

二宮を俺の体で隠して、
問いかける。

?「あ…貴方が、櫻井翔……」

俺の顔をまじまじと見て、
一枚の紙を俺に渡した。

悠「はじめまして。原悠斗です」

カチン、って音がなった。
何を今頃……

ニ「さ、櫻井さん」

裾をクイッと引かれて、二宮と視線を交わせる。

二宮の目が、
「やめて」と訴えている。

悠「和也くんも変わったねー。もう女装はしないの?」

ヘラヘラと笑うその顔を
殴りたくなった。

拳に力を込めたら、二宮が俺の前に
立った。

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