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第4章 刻む時間

(二宮side)

目を覚ますと、櫻井さんがベットに入っていた。

「え?…あ、そっか…」

昨日の夜、引き込んだった。

にしても…。

「なんで、抱かれてるわけ?」

俺の背中に腕が回されていて、
額にはぴったりと胸がついていた。

ん?あれ?

今ごろ、気づいた。

俺、なんでパーカー着てんの?

確か、裸のまま倒れたはず……。

櫻「んあ?おー起きたか…んー、はよ」

「おはよ…」

更に抱き寄せられた。

櫻「寝れた?」

「うん」

櫻「寒くない?」

「うん」

櫻「そっか、ならよかった」

ポンポンと、頭を撫でられた。

「ねぇ、櫻井さん」

櫻「ん?」

「本当に住んでいいの?」

櫻「はぁ?」

眉間にシワを寄せるのがよくわかった。

……俺だけ、本気にしてたの?

一瞬、頭をよぎる。

櫻「もう、決定事項なんだよ」

くるっと体が回転して、櫻井さんに見下ろされる。

櫻「いいか?これから、一緒に暮らすんだ」

俺は、なぜかドキドキしっぱなしで頷くことしか出来なかった。

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