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チェックメイト

第1章 明日はかならず

勝手に考えて、ヘコんだ。

原「お客さん」

「…はい」

原「オムライス、出来ましたよ」

「…はい」

俺は、返事をして席に戻った。
きっと撫で肩の肩を更に撫でて…。

原「はい、オムライスです」
男「お待ちどうさま、ダーリン♡」

「ブッ!」

あっぶない…
飲んでた水を噴き出しそうになった。

男「うわっ、汚なっ」

原「タオル、お使いくださいっ」

あ、噴き出してたのか。

男「うわー、汚ない」

あからさまに嫌な顔をして、
体を引いていた。

「お、お前のせいだろ!」

男「はぁ?噴き出したのはお前だろ」

「きっかけを作ったのはお前だろ!」

男「あぁ?」
「あぁ?」

二人で、睨み合った。

原「や、やめなさい!お客さんでしょうが!」

…彼氏か。
また、ヘコんだ。

原「いくら、弟だからって…許さないからね!」

弟「うるせー!」

「お、おおおおと…」

原「もう、帰ってよ!」

思考がついていかない。
え?
あの生意気な小柄な男が原さんの弟?

え?
あの優しい天使みたいな原さんの弟が
あんな口悪いクソガキ?
(俺も十分、口は悪いが…)

弟「姉貴!」

原「何よ!」

弟「コレは貰ってくぜ」

原さんの弟が手に持っていたのは、
最新のゲーム機。

弟「小遣い、足りなく…」

胸ぐらを、誰かが掴んだ。

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