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第1章 明日はかならず

弟「ん?雅紀さん、この人友達?」

原さんの弟が俺を指差した。

さっきまで、言い合いしてただろうが!

相「ん?今、知り合ったんだよ」

弟「ん~?そうなんだ。ねぇ、雅紀さんゲーム機買って♡」

はぁ?
俺のことスルーかよ!

「あの、原さん」

原「はい」

さっきまでとは全く違う笑顔を、浮かべた。

「お会計、お願いします」
原「はい」

なんか……。

冷めたな。

ううん、違う。

覚めたんだ。


俺、そこまで原さんが好きなわけじゃなかったのか。


体の力がスーって消えていく。

「また、来ます」

原「はい、ぜひ」

笑顔を浮かべる原さん。

弟「お兄さん」

「…。」

俺は、ドアノブに手をかけた。

弟「お兄さん」

何となくだけど、振り返る。

弟「お兄さん」

原さんの弟が俺を見ていた。

「ん?え、俺?」

ちょっと、混乱した。

弟「そう。名前、知らないし。常連なんでしょ?名前ぐらい覚えないと」

人懐っこい笑顔を浮かべた。

弟「スーツってことは、お昼タイムなんだよね?名刺ぐらい持ってるよね?」

強請るように手を出してきた。

「はい、どーぞ。じゃあ、また」

その手に名刺を置き、そのままドアを開けた。

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