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第7章 縮めた距離

櫻「嫌?」

耳元で囁かれて…ゾクゾクする。

「な、なんで?」

櫻「嫌そうな顔してるから」

「え」

俺、そんな顔してたかな?
素振りしたんだけど…。

顔にまで、出てた?

「べ、別に…」

櫻「んじゃ、嫌じゃないの?」

頬をスリスリしてくる。
くすぐったくて、肩をすぼめる。

反射的に、擦り付ける頬を避けた。

櫻「逃げないでよ」

ちゅっ。

戻された頬に、キスされた。

「逃げて、なんか…あっ…」

首筋にもキスされる。

櫻「逃げてるじゃん。俺にキスされるの嫌なの?」

嫌なわけないだろ。
嬉しいよ。

「そういうんじゃ…っ…な、い…」

櫻「嫌じゃない?」

櫻井さんの冷たい手が、服のなかに侵入してくる。

その手は、だんだんと上に上がって…。

「んぅ~、んんっ…」

俺の突起に触れた。

櫻「二宮」

「……だっ」

櫻「ん?」

「い、やだ…やめて…」

櫻「…うん、ごめん」

手がスルッと抜かれて、
しっかりと後ろから抱き締められた。


「櫻井さん…ごめんなさい…」


櫻井さんが嫌なんじゃない。

触られるのが嫌なんじゃない。

ただ………





怖いだけなんだ。





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